最高検は22日、大阪地検特捜部の元主任検事による証拠改ざんを隠したとして、犯人隠避容疑で刑事告発された同地検の小林敬・前検事正と玉井英章・前次席検事=共に22日付で辞職=について、21日付でいずれも不起訴処分(嫌疑なし)にしたと発表した。 告発していたのは元大阪高検公安部長の三井環氏で、処分を不服として検察審査会に審査を申し立てる方針。東京都内で記者会見した三井氏は「検事正と次席が改ざんの事実を知らなかったのはおかしい。過失で書き換えができるわけがなく、意図的だと知っていたはずだ」と話した。 三井氏はこのほか、郵便不正事件の捜査や公判について報告を受け、了承する立場にいた樋渡利秋・前検事総長(現・弁護士)ら当時の検察幹部も犯人隠避容疑で最高検に告発している。また、捜査にかかわった当時の特捜部の検事らについても、取り調べメモを捨てたとする公用文書等毀棄(きき)容疑で告発している。