順天堂医院(東京都文京区)を運営する学校法人「順天堂」は6日、同医院で約50年前に、新生児を取り違えていた可能性が高いと発表した。同医院で生まれた子どもと、母親のDNA検査を実施したところ、親子関係が存在しないと分かったという。一部週刊誌の報道を受け、ホームページに経緯を掲載した。 ホームページによると、母子から相談を受け、出生時の状況を聞いて調査したところ、医院で取り違えが発生した可能性が「極めて高い」と判断した。当時は、生まれた新生児を沐浴(もくよく)させた後、足裏に母親の名前を記しており、その前に取り違えが起きたなどと考えられるという。医院は、当事者の親子に謝罪した。 もう一方の当事者の親子は当時のカルテなどである程度絞られたが、既に50年以上たっていることなどを考慮し、医院側からは伝えないという。医院は、「関係者の皆さまに心からおわびします」としている。