バロック絵画の先駆者でイタリアの天才画家として知られるカラヴァッジョが描いた「法悦のマグダラのマリア」が、世界で初めて日本で公開されることになりました。 「法悦のマグダラのマリア」は暗い背景の中に聖書に登場する女性、「マグダラのマリア」が天を仰ぎながら座る姿が光に浮かび上がるように描かれた作品です。これまで同じ構図の絵は複数知られていましたが、どれがカラヴァッジョ本人が描いた真筆なのかは長い間、議論が続いていました。 今回の絵はヨーロッパの収集家のコレクションの中から見つかったもので、おととし、イタリアの研究者が調査を行った結果、女性の表情や布のひだなど細部の描写やキャンバスの裏に貼られていたとされる紙などからカラヴァッジョの真筆と鑑定されたということです。調査に当たった美術史研究家のミーナ・グレゴーリさんは「色の使い方や筆の運びは、まさにカラヴァッジョのもので彼の人生を投影したすばらしい