装丁とは、本を開くよりも前に読者が目にする作品の顔。そのマンガをまだ読んだことがない人にも本を手にとってもらうべく、作品の魅力を凝縮したデザインになっている。装丁を見ることは、その作品を知ること。装丁を見る楽しさを知れば、マンガを読む楽しさがもっと広がるはずだ。本コラム「あのマンガの装丁の話」では毎回1つのマンガを取り上げ、装丁を手がけたデザイナーを取材。作品のエッセンスをどのようにデザインに落とし込んだのか、そのこだわりを語ってもらう。 第3回では、肋骨凹介「宙に参る」(リイド社)をピックアップ。装丁を手がけたコードデザインスタジオの鶴貝好弘氏に話を聞いた。また鶴貝氏による「装丁の好きなマンガ本」3選もラストで紹介する。 取材・文 / ばるぼら マンガ装丁の仕事が10割の時期も! 2001年設立の古参デザイン事務所──いきなり「宙に参る」の話をする前に、コードデザインスタジオをまったく知