生産管理やサプライチェーン・マネジメントの世界で、BOM(部品表)や品目コードのことを論じるとき、基本となるのは「マテリアル」という概念である。ところが、いざ正面切って「マテリアルとは何か」と問うてみると、案外きちんと答えられる人は少ない。 BOMが「部品表」ならば、マテリアルは「部品」じゃないか、と思うかもしれないが、それは早計だ。なぜなら、BOMは持っているけれども、部品などというものは使わない、という業界がじつは多数存在する。たとえば、製鉄業。そこにあるのは鉄鉱石や石炭などの「原料」「材料」である。石油精製、化学、医薬品、飲料・食品、ガラス、プラスチック成形、などの業界にもBOMはあるが「部品」という言葉は使わない。似た例はまだある。繊維、アパレル、製紙、紙器、印刷・出版・・などなど。こうした業界では素材や資材はあるが部品はない。 では、「原料・材料・部品・素材・資材・・等々をまとめ
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