ワシントン(CNN) 宇宙は人類が初めて進出して以来、これまでおおむね平和な環境が保たれてきた。しかし各国が大気圏を越えて兵器を展開させるようになった今、米軍も宇宙戦争を視野に入れた戦闘準備に乗り出している。 「人類が行く所には常に衝突があった」。米戦略軍のジョン・ハイテン司令官はそう振り返る。「つまり人類が物理的に進出するたびに衝突は起きる。我々はそれに備えなければならない」。 現在の米国はほかのどの国よりも宇宙に依存している。敵対する勢力によって人工衛星が無効化もしくは破壊されてしまえばテレビは映らず、携帯電話網は機能せず、インターネットも速度が低下していずれ停止する。株式市場や信号、鉄道、航空機、さらには核攻撃の早期警戒システムもGPS衛星に依存する。 宇宙空間でも米国の主な仮想敵国はロシアと中国。シリアからウクライナ、南シナ海、サイバー空間に至るまで、地上の争いは既に大気圏を越えて