復帰前に行われた沖縄での本土就職は、沖縄の人々が「日本人になろうとした」大きなムーブメントとなった。しかし、本土に渡った若者たちの多くが、沖縄に帰還してしまう。なぜ、彼らは故郷に帰ってしまったのか? 「多くの人びとに自分の話だと思って読んで欲しい」と語る著者の岸政彦氏に、お話を伺った。(聞き手・構成/山本菜々子) ―― 『同化と他者化 戦後沖縄の本土就職者たち』は沖縄を多角的に論じた力作です。岸さんは沖縄だけではなく、部落の問題なども研究されていますね。どのようなことがテーマなのでしょうか。 マイノリティがテーマです。「世の中であまり良い目をみていない人たち」と言ったらいいのか、「居場所がない」という感じに興味があったんです。 マイノリティといってもさまざまな問題があって、一括りにはできませんが、大きな社会のなかで、なんとなくアウェー感を感じるということが気になって。たとえば、ちょうどわた
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