領空侵犯のおそれがある国籍不明機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進は、去年4月からの9か月間で883回に上り、昨年度1年間の合計をすでに超えました。特に中国機への対応が大幅に増えていて、防衛省は警戒と監視を続けています。 国や地域別では、中国が最も多く644回で、前の年に比べて271回、73%増え、すでに昨年度1年間の回数も上回っています。次いで多かったのがロシアで231回、台湾が6回などとなっています。 中国軍をめぐっては、去年9月から先月にかけて戦闘機を含む複数の軍用機が沖縄本島と宮古島の間の上空を通過したのが相次いで確認されたほか、先月には海軍の空母が東シナ海から初めて太平洋に出たことも確認され、海洋進出が一層強まっています。 防衛省は中国軍が今後、さらに活動を活発化させる可能性もあるとみて、警戒と監視を続けています。