空前の猫ブームらしい。 いわば、「大・猫時代」である。 ああ、どこかで聞いたようなナレーションが聞こえてきた。 * 『ぶち、三毛、トラ……、この世のすべての猫をひざに乗せた男、大猫王ゴールド・ロニャー。 彼の死にぎわに放った一言は、猫バカたちを海へかり立てた。 「オレのかつお節か? 欲しけりゃくれてやる。探せ! この世のすべての猫をメロメロにできるかつお節を、そこに置いてきた!」 猫バカたちは、かつお節を追い求める。 世はまさに、大猫時代!』 (from『ニャン・ピ―ス』 冒頭より抜粋) * はい、よくわからないボケはさておき、昨今の住宅事情もあってか、国内において飼われている数は、猫が犬を逆転。 商機を逃すなと、世は猫関連のビジネスが盛り上がっている。 雑誌もそのひとつ。本屋に行けば、あきらかに増えている。 犬を特集する雑誌よりも、猫を特集する雑誌のほうが、多く目につく。 いままで犬を撮