本島 修司 作家、エッセイスト 北海道生まれ。作家、エッセイスト。洞察力とパンクでシニカルな独特の文体で、日本の競馬評論界に置いて孤高の書き手として知られる。 この著者の記事を見る
![逃げる女性は美しい:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/26ae22f73683de61816836672df99f9156602751/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fopinion%2F16%2F030400007%2F030400002%2Ffb.jpg)
「日本の孤立化」に失敗した朴槿恵(パク・クンヘ)外交。韓国で「無能」と糾弾されるに至った。それも身内の保守系紙からだ。 「2年間の無能と無気力」 韓国紙が朴槿恵政権の外交を「無能」と批判したそうですね。 鈴置:最大手紙、朝鮮日報が社説「米日新同盟、北東アジアに対決の構図を作ってはならぬ」(4月30日、韓国語版)の結論部分で「無能」という単語を使いました。以下です。 朴槿恵大統領は今年夏頃に米国を訪問する予定だ。韓米同盟を強化できる絶好の機会となる。一方、韓中関係もまた疎かにしてはならない。韓国外交が過去2年あまりの無能と無気力から脱却し、国家生存戦略を掲げ、これを行動に移すべき時だ。 朴槿恵外交の全否定です。この厳しい書き方には驚きました。朝鮮日報は、保守系紙の中でも政権に最も近いと見られていたのです。 同紙は続いて、5月4日付の社説「外交も、経済も、改革もできない無気力な青瓦台(大統領府
「MVNOに関する勉強会を開きますので、ぜひご参加ください」 4月の半ば、楽天から案内があった。ありがたい話である。 MVNO(仮想移動体通信事業者)とは、最近人気の格安スマートフォンのことだ。巷では楽天モバイルやイオン・モバイルといった格安スマホが大人気。何でも月々の料金がNTTドコモなど大手キャリアの3分の1になるらしい。おまけに5月からは「SIMフリー」というスマホがどどっと発売され、キャリアに縛られず好きな端末が使えるようになるという。 実はシニア記者もかねて興味津々だった。だが人間だれしも年を取ると保守的になる。「安かろう、悪かろうだったらどうしよう」。若いころ、やたらめったら新しいものに手を伸ばし、「だからやめろって言ったのに」と笑いものになった経験は知れず。 記者デビューを果たしたばかりの1989年、スマホはおろかパソコンですら一般的でなかったあの頃、最初のボーナスをはたいて
長野 光 日経ビジネスニューヨーク支局記者 2008年米ラトガース大学卒業、専攻は美術。ニューヨークで芸術家のアシスタント、日系テレビ番組の制作会社などを経て、2014年日経BPニューヨーク支局に現地採用スタッフとして入社。 この著者の記事を見る
憲法記念日の5月3日、以下のようなツイートがネット内を駆け巡った。 『【拡散!】「戦争ラブな男とはHしない女の会」が立ち上がりました。戦争への道をひた走る安部内閣を支持する男たちに、女たちからNOを!』 (オリジナルのtwitterリンクはこちら→) 告知用のウエブサイトを見に行ってみると、なるほど、いかにもなデザインの会員証の画像がアップされている。 興味のある向きは、リンクをたどって見に行ってみると良い。 どう思うかは人それぞれだろうが。 私は、 「何をバカなことを」 と思った。 今回は、私がこの一風変わった反戦活動に対して投げかけた揶揄のツイートを発端に起こった騒動について書くことにする。 書き終えてみるまで、どういう原稿になるのか、見当がつかない。 大筋としては、現在進行形で起きていることを、順次報告することになると思う。その意味では、一種の身辺雑記と申し上げても良い。が、個人的に
相変わらず好転する気配のない日中関係。先ごろ中国政府が「問題を棚上げにすること」を条件に、日中首脳会談を提案し、日本側が拒否していたことが明らかになったばかりだ。 こんな状態が、かれこれ一年近く続いている。そんな中、私はずっと不思議に思っていたことがあった。日中の経済交流や人の往来はこれほど活発なのに、なぜ「日本のいいイメージ」は中国になかなか伝播していかないのか? インターネットがここまで発達し、情報量が増えてもなお、誤解が減るどころか不信感が増し、相互理解へと前進していかないのか? という素朴な疑問である。 情報の伝達手段に問題があるのだろうか? あるいは、日中関係に関しては、人から人へと「正しい情報」が伝わりにくい何か特別な理由でもあるのか? というのは、私はこれまで数多くの中国人と接してきたが、彼らの対日イメージがそれほど悪いとは どうしても思えないからだ。私が比較的親日的な人に会
突発的な出来事には、その偶然性だけによらない何らかの貴重な情報が含まれている場合が多い。 数日前にあった、『五体不満足』で知られる車いすの元スポーツライター、乙武洋匡さんのTwitterでの「騒動」についても同じことがいえるかもしれない。ここでは、「思いやり」や「他者に対する寛容」というテーマで本件について考えてみたい。 事実の概要は次の通り。5月18日の夕方、乙武さんは次のようにツイートした(店名は伏せています)。 “今日は、銀座で夕食のはずだった。XYZというイタリアンが評判よさそうだったので、楽しみに予約しておいた。が、到着してみると、車いすだからと入店拒否された。「車いすなら、事前に言っておくのが常識だ」「ほかのお客様の迷惑になる」――こんな経験は初めてだ。 お店はビルの2階。エレベーターはあるが、2階には止まらない仕組みだという。「それはホームページにも書いてあるんだけどね」――
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