さいたま地裁で4日、殺人と承諾殺人の罪で懲役7年の判決を受けた福島忠被告(57)。無理心中を図って愛する家族を手にかけ、自分だけが生き残った福島被告に、若園敦雄裁判長は判決言い渡し後、「あなたが生き残ったことにも意味がある」と説諭した。前回公判での被告人質問で「死刑にしてほしい」と供述していた福島被告は、「はい」とか細い声で応じていた。 1月26日に開かれた前回公判での被告人質問などによると、福島被告は静岡県で継母に育てられた。食事も十分に与えられず、暴力を受けることもあった。実の父親は味方になってくれなかったという。 上京してタイヤ販売会社で働き、昭和55年に結婚。28歳で家庭を持った。 被告人質問で福島被告は弁護側の質問に、「今までただ働くだけの人生。ぱーっと人生が広がる感じがした。『自分にも家族がつくれるんだ』、と」と供述していた。 結婚1年後に生まれた待望の長男には障害があった。医