アフガニスタンの首都カブールに戦乱で失われたバス路線を復活させようと、日本政府が12年前、115台の新車のバスを贈った。だが今、大半が野ざらしになっている。復興が始まって15年。ほかにも巨額の国際支援がうまく使われない例が目立つ。ブリュッセルで5日に開かれる支援国の会合では、援助の効果が主な議題になる見通しだ。 カブール南部の国営バス公社の車両修理場。雑草が生えた裏手の空き地に、約80台の大型バスが無造作に並ぶ。塗装がはがれ、フロントガラスが割れたり、タイヤがパンクしたり。どの車体にも日の丸のマークが付いている。 国際協力機構(JICA)によると、途上国援助(ODA)の一環として2004年にアフガン政府に無償供与したのは、大型バス98台と小型バス17台。252カ所のバス停設置も含め、事業規模は22億3千万円だった。 「3年ほどたった頃から1台また1台と走れないバスが出始め、今も走っているの