石原慎太郎都知事(79)は20日、定例会見で、芥川賞の選考委員を正式に退任したことを明らかにした。「私が辞めるって言えば辞めるんだ。飽きたから。全然刺激にならない」。慎太郎節を交えながら、95年から17年、33回務めた選考委員からの「退任の弁」を、ぶっきらぼうに述べた。 選考委員として最後に選んだ芥川賞の受賞者となった田中慎弥さん(39)と円城塔さん(39)の2人について、対照的な評価を下した。17日の受賞会見で、「都知事閣下のためにもらっといてやる」「新党結成にいそしんでほしい」など、挑発的発言をした田中さんに対して、「とってもひねくれていて、生意気でいいじゃないですか。小説家なんて、ああいうもんだよ」と高評価を与えた。ところが円城さんの受賞作「道化師の蝶」については、「もう1つは、くだらねえけどね」と一刀両断。名前や受賞作を思い出そうとしたが「何て言ったっけ。どうでもいいや、そんなもの