『週刊新潮』’08年11月27日号 日本ルネッサンス 第339回 11月14、15日、ワシントンで開催された主要20ヵ国による緊急首脳会議(金融サミット)に併行して、日中韓財務相会合が開かれた。3ヵ国は、金融危機に際して互いに外貨を融通し合う「通貨交換協定」(通称チェンマイ協定)の支援枠を拡大することで意見が一致した。 チェンマイ協定は97年から98年にかけて起きたアジア通貨危機を教訓として、2000年5月に結ばれた。困ったときには外貨を融通し合って危機を防ごうというもので、外貨不足国と外貨余裕国の2国間での融通を原則とする。アジアにおいては、外貨不足国に融通出来るのは、日本と中国にほぼ限られる。そのため、同協定は、日本または中国が、アジア諸国をどの程度直接的に助けていくか、つまり、どの程度、直接的に影響を及ぼしていくことが出来るかという側面を色濃く宿している。 ちなみにチェンマイ協定で、