サラリーマンは絶滅危惧種 サラリーマンはもはや完全に「絶滅危惧種」となった。その理由は、日本の経済成長がほぼ止まったこと、人口の伸びが止まったこと、そしてなにより、少品種大量生産の時代が終わったことが挙げられる。 つまり、環境が変化したのである。 2019年5月、トヨタ自動車の豊田章男社長は記者会見で、「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べた。時を同じくして日本経団連の中西宏明会長も「終身雇用を前提に企業運営、事業活動を考えることは限界がきている」と発言している。日本型雇用システムはもう維持できないと、経済界がついにさじを投げたのである。 トヨタというのは、かつて奥田碩元社長が「経営者よ、クビ切りするなら切腹せよ」という言葉を残したように、社員のリストラには否定的であり、日本型雇用システムの象徴ともいえる存在だった。 しかし、日本の基幹産業である自動車産業はいま、