岐阜県可児市で2003年夏に行われた市議選の電子投票について、最高裁が7月8日、県選管の上告を棄却し、選挙を無効とする判決が確定した。この問題はメディアではあまり大きく扱われていないようだが、実のところ影響はきわめて大きい。 判決が確定したことで、この選挙で当選した市会議員は全員が8日付で失職し、再選挙が行われることになった。せっかく必死で選挙運動を戦った議員たちにとっても大きなショックだろうが、しかし問題はそれだけにはとどまらない。 確かに可児市の電子投票は、悲惨としかいいようのない状況だった。2003年7月に行われたこの選挙は、10万人規模の自治体で行われる初めての電子投票で、しかも全国初のサーバー・クライアント型電子投票システムを使うという「初モノづくし」の選挙だったのだ。このシステムを受注したのは、従来型の選挙機材(投票箱とかそういうモノだ)で圧倒的なシェアを持つムサシと富士通であ
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