現代日本語の親族語彙には、チチ・ハハ・オトウサン・オジイサン・アニ・オトウト・オニイサン・ツマ・ムスコ・イトコなどがある。このうち、オトウサン・オジイサン・オニイサンは話者が直接その親族に「ねえオトウサン・・・」のように呼びかける時に用いる”親族呼称”であるのに対し、チチ・ハハ・アニ・オトウト・ツマ・ムスコなどは言及する時に用いる”親族名称”であり、呼びかけには使えない(目下に対する親族呼称は存在しない)。オジは親族名称であるが、オジサンは親族呼称として用いられる。一方、本来は親族呼称であるものを「山田君のオカアサン」のように親族名称に転用することもよくあるが、話者が自分の親族について他人に語る場合に「私のオトウサンは・・・」のように言うのは避けるべきだとされる。 オジ・オバやイトコなどは大和ことばとしては年上か年下かによる区別はない(イトコは男女の区別もない)が、漢字表記においては古代中