外務省所管の独立行政法人「国際交流基金」が海外で主催する映画会用に配給会社から買った邦画について会計検査院が調べたところ、上映可能回数が残っていたのに上映期限が終わっていたものが9割近くもあったことが、関係者の話で分かった。性的な描写が多い作品や、ヤクザ映画もあり、30回分の権利を購入したのに期限内に1回も上映されないなど、計8千万円以上が無駄になったという。 映画会では、文化芸術分野での国際交流目的で、基金の海外事務所や現地の大使館などで、日本映画を各国の言語の字幕付きで上映している。基金は、映画の権利を持つ配給会社などと契約を結び、1回平均2万5千円で一定期間中に数十回上映できる権利を得るなどしている。大半は、無料で開催されている。 基金関係者によると、検査院は、基金が買った映画のうち既に契約期間が終わった約170本を調査。契約で認められた上映回数を消化していないままだったものが9