ごいさんは今までいろんな学校でいろんな生徒に出会ってきた。ほとんどの子が大学に進学するような学校から、3分の2ぐらいの子が就職あるいはフリーターになる学校まで。 下の子が小学校に入学した頃、しょっちゅう遊びに来ていた子がいる。それがいつの間にか来なくなった。中学生になった頃に、駅前のコンビニ前でタバコを吸っているのを偶然見かけた。ごいさんを見てちょっとばつの悪そうな顔をしたが、すぐにタバコの火を消して、頭を下げて挨拶してくれた。その時の顔は、よく遊びに来てくれていた頃のまんまだった。 小学校に入ったばかりの頃は頭の良し悪しなんて関係なく、みんな平等で楽しく遊んでいたはずなのに、どうしてこうなってしまうのか。 学年が進んで親の意向で塾通いが始まると、行っている子と行ってない子では能力の差がどんどん広がりだす。遊ぶ仲間も違ってくる。勉強のできない子はますます置いてけぼりにされ、知らないうちに自