MONOYOMI YOMIMONO: 廃れた職場に新人登場！嵐を呼ぶ男～煙感知器～恐怖をまき散らした【義歯のおじいさんシリーズ】と同じ職場の話です。 義歯のおじいさんが去った後、その穴を埋めるため、新しいおじいさんが日勤に入りました。 ４人ほど面接をして、その中から選ばれた人なので、まぁまぁ普通の人なんだろうと思っていました。 仮に「お嵐さん」と呼ぶことにしましょう。 お嵐さんの研修は私が担当しました。 いきなり「おや？」と思いました。お嵐さん、歩くのがすんごく遅いんです。一緒にいてハラハラしてしまうほどの遅さです。 まぁいざというときは早く歩けるんだろう、人間誰だってそんなもんでしょ、ととりあえず足の遅さのことはスルーしました。 受付にいればいい、目覚めた状態でいればいいだけの仕事。 定年退職後、まだ体力が少し余っていて（でもお金がなくて）、朽ち果てるまでへばりつく墓場のような職場です。 お嵐さんは義歯のおじいさんとは真逆で、多くを語ろうとはしませんでした。 結婚はし
