人混みや重要施設に突っ込んでくる暴走車を、その手前で食い止めて走行不能にしてしまう――。暴走車両によるテロや事故を防ぐ性能を持つ鋼製のライジングボラードを製造するメーカーが日本に存在する。神奈川県小田原市に拠点を置くコ―エイ工業だ。 同社の「ハードポストEP-354A(K12)」は、総重量6.8tの中型トラックが時速80kmで突っ込んできても、車止めから1m以上の進入を許さず、重要施設に近づけない。米国国務省の対車両防護規格K-12等級に相当する性能を持つ製品は、既に、同省本部や中部国際空港など、国内外の重要施設で採用実績を持つ。 2004年に実施した衝突試験の様子。米国国務省の対車両防護規格K-12等級の性能を持つか否かを確認した。土砂が入ったドラム缶7本を積んだ中型トラックが、時速80kmで衝突しても、4本の車止めで1m以上進入させなかった(撮影:コーエイ工業)