若者の自殺を防ごうと、厚生労働省は自殺対策強化月間の3月から、LINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した相談事業を始めた。同省から委託を受けた民間13団体が公式アカウントを開設し、専門家らが無料で相談に乗っている(団体名やアカウントなどは同省の自殺対策サイトに掲載)。取り組みの現状と国の対策を紹介する。 人間関係や仕事 悩みに寄り添う 「悩み苦しんでいる人に寄り添いケアしたい」。こう力を込めるのは、暴力被害や家庭不和などの問題に直面する若い女性を支援するNPO法人「BONDプロジェクト」の橘ジュン代表だ。 同法人では、10、20代の女性に向けてLINEアカウントを開設し、毎日午後5時~深夜2時まで、無料で相談を受け付けている。常時8人の相談員が対応し、毎日100件を超す相談が寄せられているという。 相談内容は「死にたい」といった直接的なものから、家族や友人との