★(5) 最終回は発達障害を抱える女性のAさん(35)が、どうやって社会に適応しようとしているかを見てみよう。 神田東クリニック副院長の佐藤恵美氏(精神保健福祉士)によると、発達障害の特徴を持つ人は、仕事上や生活上で最も影響を与えている特徴に気づくことが大事であるという。 Aさんは、物事の程度を調節することが苦手だ。掃除をすれば、どこまでやれば「きれい」なのかわからず、ヘトヘトに疲れるまでやってしまう。本は読み出すと徹夜してでも読み切る。 仕事でも、「そこまでやらなくても」といわれるが、「そこまで」がよくわからない。就職当初、《真面目で仕事がよくできる》と評価もされた。それが、年齢が上がるにつれ仕事も高度となり、優先順位や注力の度合いを適切に配分しなければ、頑張ってもこなせなくなる。やがて「自分は仕事ができていない」という気持ちが肥大して鬱病から休職に至った。 Aさんは、鬱病を招きやすい「
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