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  • 杉有田芳生『誰も書かなかった統一教会』(集英社新書)を青木 理さんが読む

    元首相が白昼銃撃され死亡する衝撃的事件の動機となった旧統一教会を、最も長く深く取材してきた第一人者が書の著者、有田芳生(よしふ)氏であることに異論はないだろう。その有田氏と私はかつて、旧統一教会をめぐってまったく別の角度からの取材で一瞬交差した。私が通信社の記者として警視庁公安部を担当していた1994年末。「公安部が統一教会を調べている」。そんな情報を私は摑んだ。 詳しい事情は省くが、当時は公安部が宗教団体を調べるのは異例だった。いったいなぜ。さらに深く取材しようとした矢先の翌95年1月に阪神・淡路大震災が発生し、3月には地下鉄サリン事件が起きて警視庁を筆頭とする全国警察がオウム真理教への総力捜査に着手し、世の関心は警察による“オウム殲滅(せんめつ)戦”一色に染まった。 狂騒がひと段落した時期、私は公安部幹部に尋ねた。「統一教会捜査はどうなったのか」。幹部は即答した。「あれはやめた」。「

    杉有田芳生『誰も書かなかった統一教会』(集英社新書)を青木 理さんが読む
    hankatsuu
    hankatsuu 2024/05/21
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