「お気持ち表明」という単語をよく聞くようになった。 文字通り解釈すると、「気持ち」の「表明」。気持ちを表に出すこと。 つまりある事象に対して嬉しい悲しい楽しい腹立たしい…などの感情を出すことだ。 しかし、ネットでの使われ方を見ると、「楽しい」「嬉しい」のようなポジティブよりの感情表明にはこの言葉は使われていない。「悲しい」「不快だ」など、マイナスの感情の発露にのみこの言葉は使われている。 さらに、「感情発露」でもなく、「気持ち表明」でもなく「お気持ち」と、気持ちに接頭語「お」がついていることがポイントだ。 この「お」は丁寧語の「御」だろう。「お気持ち表明」という言葉が流行りだしたのは天皇陛下が生前退位の意志を示す際に使用されたのが始まりだ。天皇陛下に対し敬称がついているのを今でもそのまま使っているだけと言われればそれまでだが、一般人の気持ちにも「お」を付けるのには、別の意味があるのではない
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