「遊んでる他のお友達にぶつからないようにね」 「あれはワタシのオトモダチじゃないでしょ、ほかのコたちっていって。オトモダチがオトモダチよ」 公園で遊んでいる際、なにげなくかけた言葉の揚げ足をとられ、娘に叱られてしまった。たしかにそうだ。彼女が小さい頃は、初対面の子であっても同じくらいの歳の子のことは『お友達』と呼んでいた。当時そのことに違和感を感じていたはずの私が、今では娘に窘められている。可笑しなものである。 それでも彼女の主張は正しい。遊具で遊び回っている子たちは見知らぬ子供たちだ。娘が通う幼稚園のお友達がいるわけでもないので、そんな彼らを『お友達』と表することは間違っているわけである。 娘の中で『お友達』の重要性が上がっている証であろう。仲の良い、好き合う間柄、そんな特別な関係が『お友達』であるのだから、そこら辺を歩く他人の子らに、その大切な称号を軽々しく冠してはいけないのである。