大学入学共通テストでの記述式問題について萩生田文部科学大臣は「受験生の不安を払拭(ふっしょく)し、安心して受験できる体制を早急に整えることは現時点では困難だ」と述べ、当初予定していた再来年1月からの導入を見送ることを発表しました。 国語と数学の記述式問題の導入にあたって萩生田文部科学大臣は記者会見で、実際の採点者が決まるのは来年秋から冬になることや採点ミスを完全になくすことは期待できないこと、採点結果と受験生の自己採点の不一致を格段に改善することは困難だなどと説明しました。 そのうえで、「受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは現時点では困難だ」と述べ、当初予定していた再来年1月からの大学入学共通テストへの導入を見送ることを発表しました。 そして、記述式問題の今後の扱いについては「期限を区切った延期ではない。英語の民間試験と違い、全くまっさらな状態から対応していきた
閣議後記者会見で大学入学共通テストの記述式問題の導入延期について話す萩生田光一文科相=東京都千代田区の文科省で2019年12月17日午前10時15分、宮間俊樹撮影 2020年度から大学入試センター試験に代わって始まる大学入学共通テストで導入予定だった国語と数学の記述式問題について、萩生田光一文部科学相は17日の閣議後記者会見で、延期すると発表した。安倍政権が推進する大学入試改革の象徴でもあった共通テストは英語民間試験の活用と記述式問題の導入という2本柱が折れることになった。 記述式問題の採点はベネッセホールディングスの子会社が受託することになっていた。50万人規模の採点を20日間程度で行うため約1万人の採点者が必要とされ、アルバイトの起用による採点のミスやぶれへの懸念があった。過去2回の試行調査では受験生の自己採点と実際の得点のズレも判明した。受験生は自己採点の結果で出願先を決めるため受験
大学入試センター試験の後継で2020年度開始の大学入学共通テストを巡り、政府は5日、国語と数学への記述式問題導入を見送る方向で最終調整に入った。与党幹部が明らかにした。約50万人の答案を短期間で公平に採点するのは不可能といった批判が相次ぎ、予定通りの実施は困難との見方が強まっていた。 公明党の斉藤鉄夫幹事長は同日午後、萩生田光一文部科学相と省内で面会し、導入延期を要請。斉藤氏によると、萩生田氏は「重く受け止める。受験生のことを考えると1年前までに方向性が決まっていないのは不安だろうから、年内がリミットだ」と述べ、近く最終判断する考えを示したという。
安倍首相とは自身が八王子市議時代からの縁 ©文藝春秋 大学入学共通テストの国語と数学への記述式導入をめぐり、萩生田光一文部科学相(56)が守勢に立っている。政治部デスクは言う。「『またあの人の尻ぬぐいかよ』。萩生田氏の頭には、そんな愚痴が渦巻いているに違いありません」。 11月20日の衆院文科委員会で、萩生田氏は、記述式の採点を約61億円で落札し、一手に引き受ける学力評価研究機構を傘下に持つベネッセへの厳重抗議を表明。子会社の同機構が採点することをアピールしてベネッセが高校側に営業していたことが野党から問題視され、萩生田氏も「信頼性に疑念を招く」と応じざるを得なかったのだ。 そんな萩生田氏が恨む「あの人」とは、下村博文選挙対策委員長。萩生田氏が所属する細田派の先輩で、2012年末から3年弱文科相を務め、ベネッセら業者との近さが指摘されてきた。萩生田氏は、自らの「身の丈」発言がきっかけで英語
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