厚生労働省の毎月勤労統計の不正調査問題を巡り、同省特別監察委員会が先月出した追加報告書の信頼性が揺らいでいる。報告書は組織的隠蔽(いんぺい)を否定していたが、樋口美雄委員長(独立行政法人労働政策研究・研修機構理事長)が国会で、不正を隠蔽する意図があったかを直接確認しなかったと認めたからだ。さらに、樋口氏が厚労省審議会などの委員を長年歴任していたことも判明。監察委の中立性などにも疑問符がつき、野党が攻勢を強めている。 「うそをついていたけど隠蔽じゃない。およそ理解できない結論しか書いていない」。自由党の森裕子氏は7日の参院予算委員会で、改めて調査するよう求めた。しかし、根本匠厚労相は「なぜこういうことが起こったかは、監察委で全部洗い出してもらった」とし、応じない考えを示した。
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