日本のものづくりが韓国や中国に押されているのは、グローバル化の時代に必要な「何か」が決定的に欠けているためである。しかし同時に、日本企業は韓国や中国の企業が逆立ちしてもかなわないような強さを持っているのも事実である。1994年に韓国サムスングループ会長の李健熙(イ・ゴンヒ)氏に請われてサムスン電子(Samsung Electronics)に入社し、同社のその後の成長に大きく貢献した東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員の吉川良三氏に、日本のものづくりが再び繁栄するために必要なもの、もっと大事にすべきものなどについて解説してもらう。