中谷 巌●三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長。一橋大学名誉教授。多摩大学名誉学長。1942年、大阪生まれ。一橋大学経済学部卒業、日産自動車勤務の後、73年ハーバード大学経済学博士(Ph.D)。大阪大学教授、一橋大学教授、多摩大学学長、細川内閣「経済改革研究会」委員、小渕内閣「経済戦略会議」議長代理を歴任。著書『資本主義はなぜ自壊したのか』(集英社刊)、近著『資本主義以後の世界』(徳間書店刊)が反響を呼んでいる。 ──日本は「失われた20年」から抜け出せないでいます。どうしたら、日本は復活できるのでしょうか? 中谷 日本企業の強さの源は、どこにあったのか。私は、やっぱり中間層の強さにあったと考えています。欧米では、それこそ1%くらいのすごいエリートがいて、彼らが社会なり会社をリードしていく。 日本は、かなりレベルの高い中間層がたくさんいて、この人たちが結束してすごいことをやってきた。