自身のウェブサイト上に他人のパソコンのCPUを使って仮想通貨をマイニングする「Coinhive(コインハイブ)」を保管したなどとして、不正指令電磁的記録保管の罪(通称ウイルス罪)に問われたウェブデザイナーの男性の控訴審判決が2月7日、東京高裁であった。 栃木力裁判長は、男性に無罪を言い渡した一審・横浜地裁判決を破棄し、罰金10万円の逆転有罪とした。弁護側は記者団に対し、上告する方針を明らかにした。 判決は、今回問題となったコインハイブは、ユーザーに無断でCPUを提供させて利益を得ようとするもので、「このようなプログラムの使用を一般ユーザーとして想定される者が許容しないことは明らかといえる」と反意図性を認めた。 さらに不正性についても、生じる不利益に関する表示などもされておらず、「プログラムに対する信頼保護という観点から社会的に許容すべき点は見当たらない」と判断。故意や目的も認めた。 一審は
自身のウェブサイト上に他人のパソコンのCPUを使って仮想通貨をマイニングする「Coinhive(コインハイブ)」を保管したなどとして、ウェブデザイナーの男性(31)が不正指令電磁的記録保管の罪に問われている事件。判決が3月27日、横浜地裁で言い渡される。 検察側は罰金10万円を求刑したのに対し、弁護側は無罪を主張している。 今回、コインハイブの摘発を巡っては、エンジニアや専門家から刑法犯で処罰されることに懸念の声が広がっていた。 また、コインハイブ摘発の前後には、簡単なプログラムが「不正指令電磁的記録に関する罪」(通称ウイルス罪)の取り締まりの対象となった事案もあり、エンジニアが活動を自粛する動きも出ている。 コインハイブの摘発を専門家たちはどう評価するか。これまでの公判を振り返りたい。(編集部・出口絢) ●コインハイブ摘発は21人 コインハイブの一斉摘発が明るみに出たのは、2018年6月
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