日本の電子音楽分野の第一人者として世界中から注目を集める作曲家・アーティストの池田亮司の大規模個展が、東京都現代美術館で6月21日(日)まで開催されている。 池田亮司は、人間の知覚する世界をサイン波やピクセルといった「データ」として捉え直し、それらを映像・音響作品として再構成することで全く別の世界体験を創り出す作家だ。アルバム『+ / 』や『0℃』は、最も過激で革新的な現代電子音楽として批評家から称賛されている。また、1995年以降サウンドアートの領域で活躍し、その活動は多方面に渡る。 同展は、池田のインスタレーション作品を大きく「光=視覚」と「音=聴覚」の2つに分けて展示。さらに、会場をブラックキューブの展示空間と、新作のサウンドインスタレーションが登場するホワイトキューブの展示空間で対比的に構成。鑑賞者は、0と1で制御されるコンピュータのプログラムの無秩序と秩序の世界を音と光によって体