金沢工業大学の巧みなマーケティング戦略 「就職支援に熱心に取り組んでいる」1位評価 金沢工業大学(以下、KIT)の話となる。日経キャリアマガジンが毎年、「価値ある大学就職ランキング」を発行している。これは全上場企業の人事担当者を対象として、大学を評価した結果をまとめたものだ。 そこで「就職支援に熱心に取り組んでいる」で1位評価、「授業の質の改善に熱心に取り組んでいる」で3位評価を受けたのが、KITである。同大学は国公立も含めた総合ランキングで30位、私立大学部門では8位と高い評価を得ている。 なぜ、地方の、私立の工業大学が、それほどまでに高い評価を得ているのか。答えは、マーケティング戦略にある。KITはいち早く、1995年の学長交代と同時に大胆な大学改革をスタートした。当時は少子化など、まだ影も形もない時代である。KITも定員の10倍程度となる1万人の志願者を集めていた。けれども、その時点
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