「最近、部下の考えていることがよくわからない」。日中、オフィスにいて、そんな思いを抱いたことはありませんか。また、家に帰れば帰ったで、「子どもの気持ちがまるでわからない」なんて悩みを、実は抱いているのではありませんか。そうした問題はなぜ起こるのか。このたび、『わかりあえないことから―コミュニケーション能力とは何か』(9月18日発売)を刊行した著者・平田オリザ氏に、その背景と原因を聞きました。 「ロジカル・シンキング」だけで大丈夫なのか ──今回の本は、ちまたに溢れるコミュニケーション論への疑問から書き出してみた、とのことですが、具体的にはどんな疑問を抱いていたのでしょうか。 平田 僕は仕事柄、大企業の管理職や新入社員向けの研修に、講師として呼ばれることが多くあるのですが、そこで聞かされるのは、たいていが愚痴ばかりです。いわく、「近頃の若者はコミュニケーション能力がない」「彼らが何を考えてい
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