【第137回】西村憲治さん(日本CMO協会会長) 相次ぐ特許切れ、新薬開発の行き詰まりで、閉塞感漂う医薬品業界。各社とも活路を見いだすのに必死だ。そんな中、医薬品の製造現場から、業界を盛り上げようとする動きが起こっている。 バイオベンチャー企業のように、創薬技術はあっても、医薬品を一定の質で安定供給し続けるための製造技術に課題を抱える企業は多い。こうした企業を支えるのが「わたしたちCMOの使命」と話すのは、昨年11月に設立された日本CMO協会の会長の西村憲治さん。CMOとは、製薬企業から委託されて医薬品を製造する企業の総称だ。 研究・開発がいくら進んでも、その医薬品が製造・供給されなければ患者の病気は治せない。新薬開発や営業活動に「人・物・カネ」が集中しがちな製薬企業にとって、いわば「医薬品製造のプロ」であるCMOの存在はどんな影響を及ぼすのだろうか-。西村さんに聞いた。(島村友太)