おかずでもない、調味料でもない、よく考えるとちょっと不思議な食べ物「ふりかけ」。 日本で最初のふりかけは、大正初期、熊本の薬剤師・吉丸末吉が作った「御飯の友」という説が有力。 日本人のカルシウム不足を補うため、小魚を乾燥・粉末にして味付けし、 ゴマ、ケシの実、青のりなどを加えたものだ。 その後、1925~26(大正14~15)年頃に東京で「是はうまい」、 28(昭和3)年に広島で「露営の友」、29(昭和4)年に静岡で小泉楼がふりかけを発売…… と、少量ながら各地で製造・販売されていた。 そんなふりかけが全国に普及した要因の一つに戦争があると言う。 満州事変勃発後、大勢の兵士が中国大陸へ動員されていったが、 兵士の慰問袋に入っていたのがふりかけだった。 戦地で初めて白いご飯を食べたという人も少なくない時代。 その味になじんだ兵士達が、帰還後、それぞれの出身地でふりかけを広めたと言うのだ。 し