W杯出場を決めた日本代表について、サッカーを長く取材する記者たちが独自の視線で分析する「Nikkan eye」特別編の第3回は「異なるサッカー観」。 ◇ ◇ 今の日本代表には“毒にも薬にもなる人”が2人だけいる。ハリルホジッチ監督と本田圭佑。ともに、他人を恐れず突き進むエネルギーがあり、何かをやってくれそうな期待感を抱かせる。一方で、どんな時も批判の対象になりやすく、刺激的な言動など共通点と、敵も多い。 2人の信頼関係は、揺るぎなかった。 「なかった」と過去形で書いた。2人の関係に変化が生じているのではないか、最近そう感じる。 監督は今回、招集リストを異例の27人まで拡大することで帳尻を合わせ、本田を滑り込みで呼んだ。当初の序列はベンチ外。W杯出場を決めたオーストラリア戦も出番がなかった。今こそ、サッカー観の異なる2人で腹を割って話をすべきだ。 まず、適性ポジションのすり合わせ。今