是枝裕和監督のカンヌ受賞作にもなった「ベビーボックス」。遺棄罪に問われずに匿名で赤ちゃんを預け入れることができる施設だが、じつは日本では児童相談所が実母の追跡調査をし、子の家庭復帰を目指す。預けられた赤ちゃんの実母が判明したのは155人中124人。そして事件は起こった。 『週刊文春WOMAN2023秋号』より、記事の一部を紹介する。 一度は手放した子供と再び暮らすようになり、事件が発生した 「右腕があたった、かもしれない」 42歳の母親は警察の事情聴取でこう話したという。 三重県津市で今年5月、4歳2カ月の女児Aちゃんが急性硬膜下血腫から生じた脳ヘルニアで死亡した。 4日前の5月22日、床上30センチのローテーブルに立っていたAちゃんが転落。司法解剖の結果、皮下出血が複数箇所に見つかり、体重は平均体重より4キロも軽く、爪は伸び、身体には垢がたまっていた。ネグレクトの痕跡だった。 1カ月後、
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