ブックマーク / globalhead.hatenadiary.com (6)

  • 山尾悠子の幻想小説『飛ぶ孔雀』はオレには向いていなかったらしい - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■飛ぶ孔雀 / 山尾悠子 庭園で火を運ぶ娘たちに孔雀は襲いかかり、大蛇うごめく地下世界を男は遍歴する。伝説の幻想作家、待望の連作長編小説。 最近「自分の好きな小説ジャンルはSFでも文学でもなく幻想小説なのではないか」と思ったのである。それはニール・ゲイマンやエリック・マコーマック、ジェフリー・フォードらの幻想小説諸作を読んで感じた事だったのだが、これら作家の作品を読んでいるとある日人作家の名前が言及されることに気付いた。それが山尾悠子である。なにやら日幻想文学界におけるボスキャラ級の方なのらしく、これは読んでみなくてはと思って手にしたのがこの『飛ぶ孔雀』である。 このでは「飛ぶ孔雀」と「不燃性について」という二つの中編が収められているのだが、この二つは世界観が微妙に被ったものになっている。「飛ぶ孔雀」はどことも知れぬ日の古都を舞台に超現実的な日常が進行する。「不燃性について」はやは

    山尾悠子の幻想小説『飛ぶ孔雀』はオレには向いていなかったらしい - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • タイフーンバースデー! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    Joyce Adams 9月9日月曜日はオレの誕生日であった。しかしそれ以上に関東に台風直撃の日であった。前日の夜半から雨が降り始めそれは次第に激しくなりやがて暴風を伴ってあれやこれやに甚大な被害を出したのである。「持っていかれた……」とオレは思ったのである。オレの晴れがましい誕生日の日があちらこちらで阿鼻叫喚の大災害を巻き起こした日になったのである。もうこれでは誕生日どころではない。「オレに恨みでもあるのか」とちょっとこめかみのあたりがヒクヒクと脈打ったオレである。しかし、ちょっと冷静になって考えてみたのだ。いや、台風はオレに恨みがあったわけではない。むしろ台風さんはオレのバースデーを祝おうとわざわざ東シナ海辺りからグオングオン言いつつやってきたのではないかと。なんとまあ長旅ではないか。遂にオレも台風さんからお祝いされるほどの人間になったのか。やはり幼少の頃から風雲児と呼ばれ続けていたオ

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  • インドのお受験狂想曲/映画『ヒンディー・ミディアム』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■ヒンディー・ミディアム(監督:サーケート・チョウドゥリー 2017年インド映画) (※この記事は2017年11月17日に更新された「インドのお受験狂想曲~『Hindi Medium』」を作品の日公開に合わせ一部内容を変更してお送りするものです) 娘を有名校に入学させたいばかりに悪戦苦闘アーンド七転八倒を繰り広げちゃう!という夫婦を描くインドのコメディ作品がこの『ヒンディー・ミディアム』です。 舞台は大都会デリーの下町チャンドニー・チョーク。ここで洋裁店を営むラージ(イルファーン・カーン)は娘のピヤーをなんとか名門校で学ばせたいとのミーター(サバー・カマル)ともども頭を悩ませていました。ラージ夫はデリーのトップ校デリー・グラマー・スクールに娘を入学させるため、遂に学区内である高級住宅街バサント・ビハールに引っ越します。ところが教育の低いラージ夫はそれが理由で娘の入学が困難と知り、早

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  • 地獄は愉快なアミューズメント・パーク/映画『神と共に 第一章:罪と罰』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    神と共に 第一章:罪と罰 (監督:キム・ヨンファ 2018年韓国映画) 人命救助中に命を落とした消防士ジャホンの前に現れた3人の男女。彼らは冥界で裁判を受けることになるジャホンの弁護士と護衛者だった!彼らに随行し地獄の7つの裁判を受けることになるジャホン。生前善人として生きていたジャホンだったが、地獄の裁判は情け容赦なく彼の過去を暴く。それだけではない。怨霊と化したジャホンの肉親が、現世と冥界にとてつもない猛威を振るい始める。果たしてジャホンの判決は如何に!? ハイ。韓国映画『神と共に 第一章:罪と罰』です。物語の大枠は死んだ人間が冥界において生前犯した罪の審判を受ける、という、数多の宗教で取りあげられる「地獄と死後の世界」の物語です。「今時地獄とか審判とか抹香臭い題材で映画一丁上りって、いったいどこの新興宗教映画?」と思われるかもしれませんが、実はそれだけの映画ではありません。 まずこの

    地獄は愉快なアミューズメント・パーク/映画『神と共に 第一章:罪と罰』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • 死んだ目のジャッキーがひたひたとテロリストの背後に迫る映画『ザ・フォーリナー/復讐者』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■ザ・フォーリナー/復讐者  (監督:マーティン・キャンベル 2017年アメリカ・イギリス・中国映画) ジャッキー・チェンが爆弾テロで娘を亡くした父親を演じ、テロリストとの壮絶な戦いに突入してゆくという映画『ザ・フォリナー/復讐者』です。 まずこの映画、ジャッキーの「死んだ目」のスチールがSNSでたまに出回っていて、それで興味を持ったんですね。↓こんなに死んだ目してるんですよジャッキー。うわーいったいどういうことなんだ……と思っちゃいますよね。 《物語》ロンドンでレストランを営むベトナム人移民クァン・ノク・ミン(ジャッキー・チェン)はある日、最愛の娘を爆弾テロで亡くしてしまう。怒りと悲しみに打ちひしがれ自らテロ犯人を捜し始めたクァンは、元IRA兵士で今は穏健派として知られる北アイルランド副首相リーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)に辿り着く。執拗にい下がるクァンを排除するためヘネシー

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  • 【お蔵出し】オレの45冊・SF小説篇 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    今回のエントリ『オレの45冊・SF小説篇』は2012年1月16日にはてなダイアリーの「下書き」に放り込んだまま7年間塩漬けにしていた記事である。 きっと当時「私の45冊」なんていうエントリが流行っていて、それに便乗しようとしたものなのだろう。タイトル通りオレのお気に入りのSF小説45作を紹介したものだが、結局更新されなかったのは、45作それぞれの紹介文を書こうとしたものの、面倒臭くなって放置したからだと考えられる。 なにしろ7年前に書いたものなので、当然それ以降の印象深い作品は入ってないし、今見ると「なぜこれが入ってるの?」なんて作品、「あー確かにこんなの読んでたなあ」などと久しぶりに思い出した作品もあったりするのだが、とりあえず何も弄らないことにした。 そういった「割とどうでもよくなってしまった記事」ではあるが、折角苦労して並べたこともあり、SF好きな方の何かの参考になればと思い、今回お

    【お蔵出し】オレの45冊・SF小説篇 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
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