レコード盤の音溝は幅が51〜58ミクロンで、45度の角度で表面から直線に下がり、底は90度で交わってます。針はこの斜面の中央からやや下の部分に接触する。針の先端の脇が両側の斜面に10ミクロンの幅で触れる。より正確には、この幅で盤を削るわけです。したがって溝の一番底と上の方3分の1ほどは「すり切れる」ほど聴いたレコード盤でも無傷に近い。レーザーターンテーブルはその上の方、縁から10ミクロン下がった左右の斜面にレーザーを照射する。レーザーの幅は書いてませんが、1ミクロンぐらいらしい。 レーザーターンテーブルの資料を読んでいたら、最初に売れたのがカナダの国立図書館だったそうです。まだ開発途中で再生できるレコードの割合が一割にも満たなかった頃だったが、先方からは未完成でもいいからとにかく持ってこいと言われて、社長の千葉三樹氏とエンジニアが現物を持って行った。そこでこれを再生してくれと渡されたのが1