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  • 創作期間25年の写真集『羯諦』写真家・山中学が焼き付ける「生と死の境界線」

    ホームレス、朽ちかけた動物の死体、老婆や身体障害者のヌード、そして、生まれる事がなかった水子たち……。直視することもはばかられるような物たちを、被写体として収めた写真集『羯諦(ぎゃあてい)』(ポット出版)が出版された。 数件の業者から印刷を拒否されたというこの写真集。そこに描かれているのは、25年にも及ぶ製作期間の中で生まれた、仏教に根ざした深い死生観による作品たちだ。果たして、どのような思いを持ちながらこの作品は製作されたのだろうか? 写真家・山中学さんに話を聞いた。 ──山中さんの写真は仏教観に影響されているということですが、幼い頃から仏教に深く関わっていたんでしょうか。 「どこのお寺に属していたっていうことはないですね。キリストもアラーもいなかった。ただ、たまたま家の周りにお寺があって、そこで行事があったり、葬式も家で執り行なっていたのを見ていたし、死っていうのが身近にあったんです」

    創作期間25年の写真集『羯諦』写真家・山中学が焼き付ける「生と死の境界線」
  • 「ヤンキー論」に必ずつきまとうナンシーの影を追っ払え!(前編)

    『クローズZEROⅡ』(上)と『ROOKIES』(下)。 並べて気づくのは、ヤンキーは集合写真的な 構図が好きなんですね。「仲間との繋がり」を 意識できるからでしょうか? 映画やドラマの中で、今ヤンキーがもてはやされ、それとともにヤンキー文化を扱った書籍も目につくようになった。ゼロ年代も終わりを迎える日でなぜヤンキーがブームに?? そんな疑問に、社会の”再ヤンキー化”をいち早く嗅ぎつけた速水健朗が真っ向から挑んだ(いや、ちょっと斜めか……)。 『ヤンキー文化論序説』、『ヤンキー進化論』とヤンキー研究が今年の3月、4月に立て続けに刊行された。前者は、建築評論の五十嵐太郎を中心に、宮台真司、斎藤環、磯部涼、阿部真大といった新旧論者(実は筆者も片隅で参加している)がヤンキー文化について論じたもの。後者は『族の系譜学』の著者でもある社会学者・難波功士が「ヤンキー的なもの」がどこから生まれ、どう

    「ヤンキー論」に必ずつきまとうナンシーの影を追っ払え!(前編)
  • パチンコ解禁は断末魔? 信頼も文化も失ったCMの未来(前編)

    大物女性タレントを動員したTSUBAKIのCM戦略 は大きな話題になったが、裏返せば、万人受け する広告を作りづらくなった現状を表している テレビの広告収益低下が止まらない。テレビ当に「広告メディアの王座」から陥落したのか? そこに再生の道はあるのか? 気鋭の論客、広告プロデューサー・吉良俊彦氏と、マーケティングプランナー・谷村智康氏が論考する。 谷村 先日、08年3月期で、民放キー局全5社の営業利益が減益だったことが発表されました。主だった理由は、スポットCMの出稿量が減ったことです。一方で、国内の純広告費は4年連続で増加しています。これは、テレビというものへの、クライアントからの評価が下がっている結果だと思うんです。スポンサーは、テレビの広告効果が落ちていることをいろんな調査で把握していて、広告の放送料の値引きを要求してくる。それは合理的な商取引として当然です。 これまでは「ちゃん

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