伊藤元重(NIRA理事長)、太田 肇(同志社大学政策学部教授)、金井壽宏(神戸大学大学院経営学研究科教授)、諏訪康雄 (法政大学大学院政策創造研究科教授)、仁田道夫(東京大学社会科学研究所教授) 本号では、職場や家庭を巡る環境が大きく変化する中で、「個人」が「自ら力を発揮し、また他人にも貢献しながら、粘り強く働くこと」 について、多様な視点から考察しています。 壮大な社会的ロス 伊藤元重 就労や雇用の問題は、日本経済が直面するもっとも重要な問題である。就労や雇用は狭義の経済問題を超えて、 国民生活の様々な面に関わる問題でもある。就労についての世の中で取り上げられる様々な問題を見ても、 日本の雇用や就労の仕組みが大きな資源配分の歪みをもたらしていることが分かる。<続く> ●「視点・論点」目次 「個人の自律」とマネジメント 太田 肇 ひとの自律とキャリア 金井壽宏 自律して働く個―法はど