米コロラド州のデンバー国際空港で、X線検査に引っかかったように見せかけ、男性職員が男性旅行者の股間や尻を触っていたことがわかった。保安検査を担当する米運輸保安庁(TSA)は16日、協力していた女性職員とともに2人を解雇したことを明らかにした。 地元警察の発表などによると、男性職員はX線検査場で「魅力的な男性」が通ると、モニター画面を見ている女性職員に合図。合図を受けた女性は、検査機に「女性」と打ち込む。すると、女性の体ではない股間の形を認識した検査機が画面に警告を表示。警告が出ると手で触る検査をすることになっているため、男性職員が股間や尻を手で触っていたという。 昨年11月に匿名の内部告発があり、職員が調査していたところ、今年2月に現場を確認。男性職員は過去に10人以上を触っていたというが、TSAは「これまでに被害者は特定できていない」としている。(サンフランシスコ=宮地ゆう)