リーマンショックによる未曾有の世界金融危機がもたらした教訓とは、資本主義とは異なるロジックをもった経済モデルの確立であった。そしてそのキーワードとして浮かんでくるのが、「ローカル」と「マイクロ」だ。ここでは、日本経済の次世代を担う「ローカル」&「マイクロ」の旗手たちをご紹介しよう。 社員の半数以上が博士! 理系ベンチャーの地域開発 今回の特集のなかでも、ちょっと異色といえるのが東京・四谷に本社を置くリバネス。大学生、大学院生合わせて15人が2002年に立ち上げた完全理系のベンチャー企業で、最先端の科学に根ざした子どもの教育や人材開発、さらには地域開発のプロジェクトを主宰している。“宇宙大豆の会社”といえば思い当たる読者もいるかもしれない。 始まりは、CEOを務める丸幸弘代表が「サイエンスの面白さを子どもたちに伝えたい」との思いから立ち上げた“出前”実験教室。バイオ科学の最前線で研究を進め