大久保嘉人が川崎にもたらしたのはゴールだけではなかった。FC東京でも、チームにポジティブな緊張感を与えられるか。 それは、異例の挨拶だった。 昨シーズンのホーム最終戦、ベガルタ仙台を1-0で下したあとのセレモニーでFC東京のキャプテン、森重真人がファン・サポーターの前に立ち、こんな話をした。 「選手たちだけではなく、現場のスタッフ、フロントのスタッフ、FC東京という会社としてプロフェッショナルでなければ、ここで勝つことは難しいと思っています」 ともすればフロント批判とも受け取られかねないが、近年の成績を振り返れば、それを言葉にした森重の決意や覚悟が痛いほど伝わった。 2011年にJ2に降格した東京は1年でJ1に復帰したものの、その後10位、8位、9位と中位に終わる。'15年は過去最高成績となる4位に躍進したが、最終節で3位から滑り落ち、掴みかけていたチャンピオンシップの出場権を取り損ねてし
![大久保が前線から、林が後ろから。2人が問題視するFC東京の「甘さ」。(飯尾篤史)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b2409a6fc58ffd187f8f03f74a86d2f1dfc88a05/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F7%2Fa%2F-%2Fimg_7a5cbcf3db5e314e4a439e01545951a8113630.jpg)