根本的な話を避けてみんなで安心したいんだというのが、このトークショーの主眼だということがよく分かりました──。 そう語ったのは、現代美術画廊“カイカイキキ”を率いるアーティスト、村上隆氏だ。 2月12日、北海道札幌市にて、“創造の未来 ~クリエイトのこれから~”というトークショーが開かれた。村上氏や初音ミクの開発/販売元であるクリプトン・フューチャー・メディア社長の伊藤博之氏を含む、コンテンツ業界の最先端で活躍する6人が集まり、コンテンツビジネスの海外進出やネットにおける創作活動について深く意見を交わした。 夕方19時から始まったイベントには大勢が詰めかけ、立て続けに飛び出す刺激的なコメントに笑いや拍手を返す。そんな和気あいあいと議論が進んでいる中、冒頭に上げた村上氏の発言が飛び出す。会場に一瞬にして緊張が走り、登壇者の目つきも変わった。 今、日本のコンテンツが生き残るためには、何が大切な