ブックマーク / ameblo.jp/kazue-fujiwara (8)

  • 『NHK大河ドラマ「平清盛」批判を考える』

    世のテレビ局が、視聴率がとれる戦国時代劇を安易に放送する中、 NHKが一般に世間から嫌われている平清盛にスポットを当ててくれたことは、 私にとってはとっても嬉しいことです。 ところで、平清盛が世間から嫌われているのには 次のような理由があると私は思います。 まず一つは、平氏の頭領の平清盛没後、 これを破って政権についた源氏と傍系平氏が 完全なるマジョリティーとして日を支配したためと思われます。 この政権交代によって平氏家は完膚なまでに滅ぼされ、 「平氏でなければ人でない」ような風潮の世の中から 「源氏と傍系平氏でなければ人でない」ような風潮の世の中へと 180度の転換がありました。 そしてこの風潮作りに大きく貢献したのが 勝者のヴューポイントから描かれた「平家物語」という ノンフィクションドラマです。 真偽はともかくとして、この物語において平清盛と宗盛親子は ひどい人格の傲慢な極悪人と

    『NHK大河ドラマ「平清盛」批判を考える』
  • 『今夏の電力消費量を分析する』

    東日大震災の発生から今日でちょうど半年です。 今夏に予想された電力危機は、 日国民と日企業の節電努力でなんとか乗り切ることができました。 この記事では、統計的な観点から 今夏の電力消費の挙動を分析してみたいと思います。 分析に用いるデータは、 過去にわたってデータが数値で公開されている東京電力管内の電力消費量 と気象庁発表の東京の気象データ(1時間間隔の時系列データ)です。 電力消費量の時間変動 下図は、7月と8月の東京電力管内の電力消費量の時間変動を 示したものです。 図からわかるように、2011年の東京電力管内の電力消費量は、 5000万kWを越えることはありませんでした。 昨年と比較するとトータルの電力消費量は昨年比16.2%減となりました。 ↓下図は6/27日の記事[今夏の電力需要を直前分析する] で私が行った 多変量自己回帰モデル(VARモデル)による予測結果です。 予測に

  • 『原発のストレステストとは?』

    REUTERS また、菅首相が何の詳しい説明もしないで、 「ストレステスト」なるものを持ち出して 国の根幹を支えているエネルギー行政を大混乱させています。 最高に始末が悪いのは、原発のストレステストなるものが いったいどんなものであるかを知っている人が 日にどれだけいるかということです。 きっと、原発を抱える地方自治体でも 詳しくは理解してないのではと危惧します。 理由は、政府が全然説明していないからです。 私も少しインターネットで検索してみましたが、 日語サイトでは、ほとんど説明されていません。 そこで、EUのウェブサイトを見たら、 [ストレステスト] のページがあり、ぼちぼち詳しく説明してありました。 中でもこの[Q&A集] が最もわかりやすかったので 意訳して紹介したいと思います。 Nuclear stress tests Brussels, 25 May 2011 Q:ストレス

    『原発のストレステストとは?』
  • 『7月頭の電力消費を分析する』

    (どのグラフもクリックすると拡大します) 7月に入り、工業生産国日の経済活動を大きく制限すると考えられている 電力制限令が発動されました。 サマータイムや輪番休業などの組織化された就業時間シフトによる 需要平坦化手法のオプションがいくつかあったにもかかわらず、 日政府は具体的な検討をしないで、 大口需要家に15%の節電を課すという最低の策を課しました。 このことによって、また日企業は競争力をそがれ、 企業の海外移転の話題もちらほら聞こえてくるようになりました。 このような状況下で、多くの国民・企業・地方公共団体などが 節電に積極的に協力・貢献し、 電力消費量を前年比で大きく下回るという結果が得られています。 その一方で、6月後半の気温の上昇により熱中症が各地で発生し、 危機的な状況も生まれています。 そんな中、この記事では、 7月になって実際に節電がどのくらいの効果をあげているのかを

    『7月頭の電力消費を分析する』
  • 『今夏の電力需給を分析する 2』

    前記事[今夏の電力需給を分析する 1] では、 電力需給に関わる社会の動向について整理した上で 今夏に予想される東京電力管内の電力不足について分析し、 当面の節電施策の効果の試算において用いる 電力需給のモデルケース(下図)を作成しました。 この記事では、このモデルケースを用いて試算を行う上で 試算の理論的根拠とするための各種ファクターの分析をしたいと思います。 節電の施策として考えられている方法にはさまざまなものがありますが、 ワーキングタイムをシフトすることで 電力需要を分散あるいはカットする方法がいくつか考えられます。 例えば、国の時計の針を進めるサマータイムや 時計の針を進めずに始業時間を早める擬似的なサマータイムや 企業・団体ごとに始業時間をずらすワーキングタイム分散や 企業・団体ごとに休日をずらす休日分散などがあります。 このような節電施策の効果を試算するにあたっては、 気温と

  • 『今夏の電力需給を分析する 1』

    これまで3回にわたって、 東日大震災後の東京電力の電力需給について 私の考えをアップしてきました。 3月19日 [東京電力の計画停電を考える] 3月20日 [今こそサマータイム導入を!] 3月27日 [東京電力の計画停電を考える-2] これらの記事の続編として、今回の記事から3回にわたって、 今夏の東京電力サービスエリア内の電力需給について定量的に分析し、 各種節電策の効果を具体的に試算してみたいと思います。 まずこの記事では、電力需給に関わる社会の動向について整理した上で 予想される電力不足について分析します。 電力需給に関わる社会の動向 電力不足を解消するにあたっては、 (1)電力の供給を上げる (2)電力の需要を下げる の2つ以外方法はありません。 ここで、大震災発生後の電力供給と電力需要に関わる社会の動向について それぞれ分けて整理します。 電力供給 平成23年3月11日の東日

  • 『今こそサマータイム導入を!』

    [前記事] では、 福島第一・第二原子力発電所の電力が当分使えないことにより 東京電力管内では、今夏に確実に電力が不足することを示しました。 もう一度まとめておきますと、 東京電力の電力設備の総計約6300万kWに対して、 福島第一・第二原子力発電所の940万kWが使えず、 中部電力からの融通電力が160万kWとすると、 6300万-940万+160万=5520万kWということになります。 (現在、緊急停止している火力発電所が全稼働するとしての計算です) この稼働可能な電力設備の総計値の5520万kWは、 稼働率が100%になることはない水力発電所を含むことから 実質的には最大で5200万kWくらいの発電能力しかないと考えられます。 それに対して夏の最大電力は冷夏で5500万kW、 通常の場合は6000万kWくらいの値となります。 東日が復興するためにしっかりとした経済活動が必要な中で

  • 『東京電力の計画停電を考える』

    東日で発生したマグニチュード9.0の大地震によって 日経済の中心、そして世界経済に強い影響を与える東京を含む 東京電力のサービスエリア(関東1都6県+山梨県+静岡県東部)が 現在、計画停電という状況に追い込まれています。 いつまで計画停電が続くのか・・・実際に停電に遭遇されている方々には とっても気になるところであるかと思います。 東京電力の電力需給につきまして、私は若干の知識がありますので、 この記事で理性的に考えてみたいと思います。 東京電力の発電設備と現在の可能供給力 まず、東京電力の発電設備ですが、大きくは次の3つに分けられます。 水力発電所:約850万kW 火力発電所:約3700万kW 原子力発電所:約1750万kW ちなみに他に風力発電所や地熱発電所もありますが、 水力・火力・原子力に比べると発電量は微々たるものです。 さて、総計約6300万kWの発電設備のうち 少なくとも

    『東京電力の計画停電を考える』
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