僕が始めてマイコンに興味を持ったのは小学校6年生の時だった。 仲の良かった友人Oに教えられたのがきっかけだった。O曰く「マイコンを使えばいろいろなゲームができるんだよ」。 当時は今のような百花繚乱な家庭用ゲーム機はなく、あったのはせいぜい数種類の組み込みのゲームを切り替えて遊べるゲーム機くらいだった。 そんなご時勢に、マイコンとやらを買えば数種類どころか数十種類、数百種類のゲームを遊ぶことができ、さらにプログラムというものを覚えればなんと自分でゲームを作ることもできるらしい。 当時の僕はマイコンに熱狂した。もっとマイコンの事を知りたくて、近所の本屋に行って「月刊マイコン」を買った。パラパラと中をめくってみるとなんだか難しいことがたくさん書いてあるようだったが、カラーページにゲームの画面がいくつか載っていてわくわくした。わくわくしながらも、レジに持っていく時、何か少し大人の世界に足を踏み入れ