巨額負債を抱える日本で、流行りの経済理論「MMT」を財務省があっさり否定したワケ 一部の政治家の間では… そもそもMMTとは? 近年、「MMT」(現代貨幣理論)なる言葉を耳にする機会が増えてきた。 「通貨発行権を持つ国の国債はデフォルトしないので、政府が膨大な借金を抱えていても問題はない」 端的に言えばそういう理屈だが、巨額債務を抱えているにもかかわらず、インフレも金利上昇も起きていない現在の日本の状況を説明する理屈として、注目されているようだ。 2月には、国民民主党・無所属クラブの高井崇志衆院議員が財務省とやりとりし、角田隆主計局次長から「財務省はMMTをまともな理論だとは思っていない。『実験的にやってみて失敗した』では済まない」という言葉を引き出している。 先に言っておけば、欧米諸国の経済学界では、「MMT」は新たな経済理論として認識されていない。 理屈の中身はケインズ、シュンペーター