本書は、2050年における地球の状態を予測する本だ。現在のデータから将来の状態をシミュレーションする、ということで、ドライブにたとえて言うなら、「前方を見る」とか「地図を調べる」ことに相当するだろう。そして、本書に書かれているのは「ここから先の道は大いに曲がっています」という内容だった。今までまっすぐだったから、これからもまっすぐだ、という話ではない。「具体的にこんな感じで曲がっていきます」という数字つきだ。たとえ話にしたらよりわかりにくくなったような気がするが、いずれにしても、地球全体の大潮流を予測する情報がまとめられていて、非常に参考になる本だ。 2050年までに起こる地球環境の変化により、「ニュー・ノース」と呼ばれる北緯45度以上の地域の人間活動が増え、そこの戦略的価値が上がり、経済的重要性が増すという。国名で言えば、アメリカ・カナダ・アイスランド・グリーンランド(デンマーク)・ノル
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